少し遅くなりましたが,明けましておめでとうございます!
春から日本橋勤務になる江見です.
今日はスマートスピーカーを Raspberry Pi で作れちゃう Google AIY Voice Kit の紹介をしたいと思います.
最近 Google Home や Amazon Echo などのスマートスピーカーが話題ですね.
乃村研でも,スマートスピーカーを購入して遊んでみるという話が浮上したのですが,いろいろ調べてみると Raspberry Pi でスマートスピーカーを自作できてしまうキットが販売されていることが判明しました.
その名も Google AIY Voice Kit!
AIY というのは,人工知能 (AI: Artificial Intelligence) をより身近に感じてもらうことを目的に Google が立ち上げたプロジェクトです.おそらく,DIY (Do-it-yourself) とかけているんでしょうね.この AIY Projects で開発された製品のひとつが Voice Kit なのです.
ちなみに,AIY Projects の中には Voice Kit の他に画像認識のための Google AIT Vision Kit もあります.気になる方は調べてみてください.
ということで…
これがその Google AIY Voice Kit です!ちなみに,Raspberry Pi は別売りです.また,デモプログラムは Raspberry Pi 2 model B,3 model B (一部 Zero W) しか対応していないので注意してください.スペック的にも 3 model B がいいと思います.
キットの中身はこんな感じです.
説明書はすべて英語ですが,写真を多用してくれているのでかなりわかりやすいです.
まずは,説明書に従ってキットを組み立てていきます.不器用な僕でも苦戦しながら組み立てられました.(組み立てと並行して後述している Voice Kit SD Image の取得しておくことを推奨します)
マイクロフォンのマイク穴を箱の上部の左右の穴から覗かせるように注意してください.
完成したのがこちら!
かっこいいですね〜.
次は,ソフトウェアのセットアップです.USB 接続のマウスとキーボード,HDMI,ディスプレイ,microSD を用意しておきましょう.
まずは,ここに従ってイメージを取得して,microSD に移しましょう.移し終えたら,その microSD を Voice Kit を装着した Raspberry Pi に挿して起動します.すると起動画面の後にこんなお洒落なデスクトップが表示されます.
ここまできたら,デスクトップ上の “Check Audio” というファイルをダブルクリックしてみましょう.正常であれば,ターミナルが立ち上がり,スピーカーからテスト音声が流れます.また,その後マイクロフォンのテストも行ってくれます.ここでうまく動作しなければ,ハードウェアかソフトウェアのどちらかのセットアップがうまくできていません.
そして,説明書 (または ここ) に従って,ブラウザから Google Cloud Platform の設定を行っていきます.Voice Kit では,Google Assistant API を利用して音声認識を行います.API の認証情報を取得して,所定の場所に配置する必要があるため,Raspberry Pi 上で設定を行ったほうが楽です.
以上が完了したら,ついにデモプログラムを動かせます.デスクトップ上に “Start dev terminal” というショートカットがあるので,ダブルクリックするとターミナルが立ちがります.ここで,以下のコマンドを実行するとデモアプリが起動します.
src/examples/voice/assistant_library_demo.py
起動した状態で,OK, Google と話しかけると Google Home のように動作してくれます!
Voice Kit に東京の天気を聞く江見の様子
現時点では,認識は英語のみで日本語は無視してくる Voice Kit さんですが,今後は日本語に対応させて,カスタマイズしていきたいです!後編も書くので乞うご期待!
組み立ては主に僕と B4 の西くん,山本くんでやりましたが,動くとすごい盛り上がりますね.ここには書いていないですが,最初使ってた Raspberry Pi のモデルが古くて失敗したりもしました.すんなりいくよりも紆余曲折があると動いた時の感動もひとしおですね!
以上,乃村研の近況でした!