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Yes パスフレーズ

著者
kaji

こんにちは,M1 の加地です.

最近,情報漏洩のニュースが絶えませんね. 毎日のように,聞いたことのある名前の企業が不正アクセスされて個人情報を漏洩した,というニュースを目にします.

さて,情報を守るための仕組みはいろいろありますが,私たちにとって特に身近なものといえば,やはりパスワードではないでしょうか. 今回は身近なセキュリティの話題として,パスワードについて少し触れてみたいと思います.

皆さんは,「パスフレーズ」という言葉をご存じでしょうか. パスフレーズとは,複数の単語を組み合わせて作るパスワードです. ランダムな英数字や記号を並べたパスワードとは異なり,長くて比較的覚えやすい文字列を作れるという特徴があります.

Electronic Frontier Foundation(EFF)は,7,776語の中から6つの単語をランダムに選ぶ方法を紹介しています[1].

パスワードの理論上の強度を表す指標の一つに,「エントロピー」があります. これは,パスワードの候補がどれだけあるかをもとに,推測の難しさをビット単位で表すものです. 候補がN通りあり,それぞれが常に等確率で選ばれるものとすると,エントロピーはlog₂(N)ビットで計算できます[2].

先ほどの6語のパスフレーズは約2,200垓通りの組合せがあり,エントロピーは約77.5ビットとなります. これは,英大文字・小文字・数字をランダムに13文字並べたパスワードの約77.4ビットとほぼ同じであり,総当たり攻撃に対する理論上の強度もほぼ同等です.

ただし,これは単語が常に等確率で選ばれる前提の話です. 実際は,よく使われる単語や単語の組み合わせがあり,好きな言葉や有名な文章を組み合わせても同じ強度になりません.

皆さんは,13文字をランダムに並べたパスワードと6語からなるパスフレーズ,どちらがいいですか? ランダムな文字列より単語列を覚えるほうが楽そうだなという方は,パスフレーズを試してみてもよいかもしれません.

どちらを選ぶにしても,毎日のように使うものですから,安全性と使いやすさのどちらも大切にしたいですね.

参考文献
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[1]Electronic Frontier Foundation, EFF Dice-Generated Passphrases,2016.

[2]Electronic Frontier Foundation, Deep Dive: EFF’s New Wordlists for Random Passphrases,2016.